9000億の痛点解決：モルガン・スタンレーがブロックチェーンを用いて「貨銀対付」のリアルタイム決済を実現

‍モルガン・スタンレーのブロックチェーン部門 Kinexys は Ondo Finance のトークン化された短期アメリカ国債商品 OUSG を利用して、クロスチェーン原子決済を成功裏に実行しました。

オリジナルソース: cryptoslate

翻訳：ブロックチェーン騎士

モルガン・スタンレー（JPMorgan）は、Ondo FinanceとChainlinkと協力して、従来の金融とブロックチェーンの間に橋を架ける先駆的なパイロット取引を完了しました。

5月14日の声明によると、銀行業の巨頭であるKinexysのブロックチェーン部門は、Ondo Financeのトークン化された短期米国債商品OUSGを利用して、クロスチェーン原子決済を成功裏に実行しました。

これはKinexysがChainlinkの相互運用性インフラを介して、許可されたブロックチェーンネットワークを公共Layer1チェーンに接続する初めての試みです。

Kinexysの決済ソリューション責任者Nelli Zaltsmanは、この取り組みがモルガン・スタンレーが機関投資家に対して新しいデジタルインフラに接触する際に提供する進化し続けるサポートを反映していると述べています。

この幹部は次のように付け加えました。「安全かつ配慮の行き届いた方法で、私たちの機関向け決済ソリューションを外部の公共およびプライベートブロックチェーンインフラストラクチャにシームレスに接続することで、私たちは顧客とより広範な金融エコシステムに対して、より幅広い利益とスケーラブルな取引決済ソリューションを提供できるのです。」

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この画期的なテスト取引は、Ondo Chainのテストネットで行われました。Ondo Chainは、Ondoが現実世界の資産のトークン化のために構築したブロックチェーンです。これは、資産と支払いが同時に移転することを可能にする貨銀対付（DvP）モデルを採用しており、決済リスクを低減します。

従来のDvP取引は、レガシーシステムに関連する断片化システムや手動プロセスのために遅延に直面することがよくあります。業界の推計によると、これらの非効率的な問題は過去10年間で市場参加者に9000億ドル以上の損失をもたらしています。

クロスチェーン取引では、異なる規制、通貨、法的管轄区域がさらなる摩擦を生むため、複雑さが倍増します。

ブロックチェーン技術を利用して、Kinexysとそのパートナーは、人工干渉を減らし、対抗リスクを低減し、流動性を向上させるリアルタイム決済プロセスを示しました。Chainlinkは、2つのブロックチェーンネットワーク間での同期操作のためのメッセージングフレームワークを提供しています。

Kinexysは、取引の支払い端を完了するためにブロックチェーンに基づく預金口座に依存し、Chainlinkは許可されたチェーンと公共のチェーン間のデータの整合性を確保します。これにより、操作の摩擦が軽減され、数秒以内に取引の最終確認が実現されます。

Chainlinkの共同創設者であるSergey Nazarovは、この試験的な取り組みを伝統的な金融と分散型金融をつなぐマイルストーンと呼びました。彼は、世界の金融機関が新しい市場に参入するには、安全に公共のブロックチェーンに接続し、強力なクロスチェーンツールを持つ必要があることを認識していると指摘しました。